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月刊 茶の間

落としに焼きに揚げまで。鱧の旨みを存分に召し上がれ。
まさに贅を極めた「はも尽くし」。

 築約100年という、元材木商の町家で料理店を営む「みこう」
「祇園祭は鱧祭」と言われるほど、 京都の夏の風物詩である鱧。築百年 を超える町家をそのまま使っている 『みこう』では、初夏を迎える季節 になると、鱧をふんだんに使った料 理が楽しめます。
 「何と言っても鱧は鮮度が命。さ ばいたらすぐに小骨ごと刻みを入れ る『骨切り』をしないと、見た目も キレイに仕上がりませんし、何より 味が落ちてしまうんです」と話す店 主の今堀昭三さん。サクサクッと小 気味のよい軽やかな音を立てながら 行なわれる骨切りからは、涼やかな 気配さえも感じます。
鱧と言って欠かせないのが、何といっても「はも落とし」。 洗礼された職人技が生きたその姿は美しいの一言。旨み がつまった身は柔らかく、歯ごたえも抜群。
 「はも尽くし」コースでは、「はも 落とし」はもちろん、ご主人自慢の 「焼きはも」や鱧の旨みを閉じ込め た「柳川」、酢の物、汁物など全て の料理に鱧が使われており、それぞ れ違った鱧の味わいと心地よい食感 を、思う存分堪能できます。
 ゆったりと時間が流れる町家の空 間で、贅を尽くした鱧料理に、舌鼓 を打ってみてはいかがでしょう。
【写真左】サクサクッと軽快な音を立て ながら骨切りをしていく。骨切りは非常 に難しく、長年の経験を積んだ職人でな いとうまくできない。
【写真上】ご主人自慢の焼きはも。焼い た時に骨切りした部分が立っているのが、 鮮度のいい証。 情緒あふれる町家を生かした店内か らは、ゆったりとしたぬくもりを感 じる。坪庭を眺めながらいただく食 事は、まさに贅の極みといえる。(価格等は取材時のものです)