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京都町家案内

奥の間に通された時、最上のもてなしが待つ


 奥の間   家の中でもっとも格の高い座 敷が奥の間。
正月や雛祭りといっ た年中行事のハレの場として、また大切なお客様を招いた時の接待 の場として使われる場所である。そのため床の間や天井、柱など随 所に趣向が凝らされ、主人の好みやセンスが注ぎ込まれることとなる。
和ダイニング「みこう」として再生した町家は、かつて材木商の主人が建てたものというだけあり、奥の間には贅沢な建材づかいや、凝った意匠が様々に施されている。
床の間の下がりの裏側に網代を編んでいたり、欄間のデザインも一興。
さらに部屋の柱はすべて、尾州檜の四方柾を使用している点は、改修に携わった大工も驚嘆したというほどだ。
それを知ってか知らずか、奥の間はやはり人気の席。奥の間から庭に向かう席は一番の席です ね」とは、店主の今堀昌昭さん。客の目を楽しませるための意匠が散りばめられた座敷で、季節感を映し出した料理を味わえば、上等なもてなしを受けたと実感できるだろう。
(右ページ)庭に面した奥の間。几帳をイメージしたという 店主の義母手製のタペストリーが、座敷に温かな雰囲気を つくる。
(中上)見えないところにも網代の細工が。
(左上) 襖には「遠波」模様の京唐紙。
(下)庭のほとんどは手を入 れ直したという。萩の木は隣家から受け継いだもの。
(価格等は取材時のものです)