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サライ

築100年でも歪みが少ない材木商が建てた家


築約100年という、元材木商の町家で料理店を営む「みこう」
町家の構造をなるべく残すため、屋内を貫く通り庭(土間)を、そのまま厨房として利用している。「狭くて大変ですが、京町家のよさを皆さんに味わっていただこうと思いまして」と3代目主人・今堀昌昭さん(52歳)はいう。
建物は間口3間、奥行き12間と、町家としてはごく一般的な規模だが、元材木商の家だけあって歪みが少なく、がっしりしている。柱には尾州檜(木曽檜)をふんだんに使用。長野県南部・木曽地方に産する天然檜で、木目が詰まって狂いが少なく、檜の中でも最高級とされる素材である。数寄屋建築で好まれる聚楽土の壁、京都で唯一、手漉き唐紙を作り続ける老舗『唐長』の襖紙など、細部の造作も見逃せない。
料理は夜の会席でも5300円からと、気軽に楽しめる。10月~3月までは「活けふぐコース」9000円もお薦めだ。奥の庭を望む座敷。左の襖に唐長の手漉き唐紙が貼られている。入口脇の部屋は板張りで掘り矩燧にしてあり、正座が辛い人も安心だ。2階のエアコンの室外機を隠すなど、外観にも気を配る。1階の格子の背後には大きな丸窓があり、屋内から格子越しに見る町並みが美しい。
(価格等は取材時のものです)